認知症の方とそうではない方の関わり方

一般的にデイサービスの利用者は、認知症を患った方もいれば社会参加を目的とする方もいます。また、同じ認知症でも初期、中期、後期と病気の段階が違います。社会参加を目的に来ている方の中には認知症の症状に理解が及ばず、クレームに発展することもあるでしょう。

しかし、スタッフは病気を持つ方と健康な方で対応を変えるというのは難しく、また社会参加を目的とする方に我慢して欲しいと言えるはずもありません。仕事をするスタッフにとっても大変悩ましい問題ですが、病気も個人の特徴と捉え、スタッフ全員が一人一人の特徴や性格を把握することが大切です。

認知症であっても性格は個々違い、利用者同士の相性も異なります。スタッフは利用者同士の相性を考慮しつつ係わり合いを促すように持って行くと、利用者が気持ちのよい友人関係を築ける可能性があります。レクリエーションなどを行う際にこうした配慮を続けていくと、自然に仲間の和ができあがっていくはずです。また、一人一人が得意とすることを役割や担当として与えると、お互いに尊敬の念が芽生えることもあります。

もちろん利用者の介護度も異なりますので、それに対して同じプログラムや環境、対応等では行き詰る場合も少なくありません。そういう場合はスタッフ全員が課題を共有し、柔軟なものの考え方をしていく必要があるでしょう。それから、担当のケアマネジャーに相談することも一つの方法です。人間関係ゆえに複雑で大変な部分ではありますが、介護のやりがいに当たる部分といえるのではないでしょうか。